神棚の設置③ 必要な神具

最近では一人暮らしのマンションに神棚を祀る方やご家族と同居でもご自身の部屋へ設置する方も増えて参りました。全部が全部必要なわけではありませんが、これだけあれば十分という範囲でまずはご紹介させて頂きますね。

神棚(宮形・札宮)かみだな(みやがた・ふだみや)

本来はお札を収める神社の形をした箱が「宮形(みやがた)」と呼ばれ、普段わたし達が口にしている「神棚(かみだな)」とはその宮形を置く板の事(棚板)と同義に近いです。しかし、現在では総称して「神棚」と呼ばれています。一社造り、三社造り、五社造り、多いものでは九社・十二社などがございます。(当サイトでは解り易く一般的に呼ばれる「神棚」という呼称を使わせて頂いております。)

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「神明造 力柱一社」
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榊立て(さかきたて)

榊を立てる器です。あまり小さいと倒れやすいのでご注意下さい。棚板のサイズは神棚(宮形)とこの榊立てを参考に測って下さい。また大きければ大きいほど水の量が増えて榊が枯れにくいのですが・・・その分、棚板に重量が掛りますのでその辺りもご注意ください。

瓶子(へいし:お酒入れ)

瓶子(へいし、へいじ)とは神棚にお供えするお酒を入れる器です。口のあたりが細くすぼまった形をしています。店主は市販の瓶子は口が小さく入れにくい、またカビがきても見えにくいのでそのまま一合瓶を置いています。透明の瓶で口が小さいもの。中身がよく分かるものが便利です。

水玉(みずたま:水入れ)

神棚にお供えする水を入れる器です。「蓋をどうするのか?」の質問は良く頂くのですが、正式には蓋を取ってお供えします。そのまま外して保管して頂いても結構ですし、口の上に横に寝かせて載せておけば場所を取らず邪魔にもなりません。

平瓮(ひらか:供え物入れ)

平瓮(ひらか)とは神棚にお供えする供物(神饌)を載せるお皿の事です。神棚のサイズに合わせて最低、二枚必要です(塩と米用)。他の供物を載せる場合にも重宝しますが、店主の場合は足りない時は常時私用で使っている白いお皿を使う事も多いです。たくさんの供物を一度にお供えする場合は平瓮のサイズだけでは限界があります。

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「供物入れ7点セット(中)」
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ご神鏡(ごしんきょう)

ご神鏡とは神様のめどうとなる鏡です。見えない自分の心をご神鏡に映して自身を振り返るために使います。

ご神鏡がない神棚が多いのですが、やはりあった方が締まります。神社では神様に宿って頂くご神体としての扱いだったり、また自分の心を写して省みるという意味が含まれております。ご神鏡を置かれる方はニッケルメッキ加工がされているかを確認された方が良いと思います。若干、金額は高めにはなりますが拭いた後、ほとんど曇りがありません。

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「ご神鏡1.5寸」
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以下に挙げる神具は絶対にないといけないものではございませんが、知識として参考までに書かせて頂きます。用途や神棚の環境に合わせてお選びください。

高杯(たかつき)

高杯とは平瓮と同様、供物を載せる台です。平瓮と比べると背が高く、高い所にある神棚には不向きです。

三宝・三方(さんぽう)

三宝とは、供物の載った平瓮や高杯を載せる木の台です。しかし実際には神棚の前方の場所をかなり取りますのでこれも都合に合わせてお使いください。

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「長手三宝7寸」
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折敷(おしき)

折敷とは三方と同じく供物を載せる台です。木枠の縫い目が付いている側を手前に持ってきて使用します。

灯明(とうみょう:ロウソク立て)

灯明とは神様に供える灯火のことです。今では電気式の豆電気を光らせるものも多いようですね。自宅では特別な時以外は使っていません。神棚が高い位置にある場合は天井を焦がしたり等、危険が多いので火を扱われる場合は十分にご注意ください。

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「灯籠6寸(約18cm)」
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狛犬(こまいぬ)の置物

稲荷様を祀られる場合は狐さんの置物になります。狛犬は阿吽(口を開いている・閉じている)で一対となります。一般の神社では、社そのものや鎮座される神様を守られる「ご眷属(けんぞく)」様として置かれているようです。

鳥居(とりい)

「鳥」は古来より神様をあわらし、そこをくぐる事によって神社の聖域と俗界の境界線とする説が一般的です。神明鳥居(しんめいとりい)・明神鳥居(みょうじんとりい)・鹿島鳥居(かしまとりい)など細かく別けると数多くの種類がございます。(当店で扱っている神棚用のミニ鳥居は鹿島鳥居です。)

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「鳥居」
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注連縄(しめなわ)

宮形の全面か、場合によっては宮形より上部に取りつけます。大根締め(片方が太い)・ごぼう締め(両方細い)・輪飾り・鼓胴(つづみどう)などの種類があります。向かって左を結いはじめの細い方に、向かって右が太い方となります。

真榊(まさかき)

真榊とは神事の際に祭壇の左右に立てる祭具です。神棚の両側に対をなし、五色の布がついています。天辺に榊、勾玉・鏡・剣と天戸開きの神話にちなんだ置物です。

鈴(すず)

神社ではお馴染ですがお客様の要望で何度かつけた事があります。付けていることの方が珍しいのですが過去にご依頼により、一度付けさせて頂きました。決してモノに拘る必要はないと思います。この時は鈴を手に入れて、手作りで作って付けさせて頂きました。

「天」「雲」

きれいな白い紙に「天」や「雲」と書いて頂き、神棚(宮形)の上に貼ります。マンションや二階建ての一階にある場合、足で踏まれ失礼のないようにする為です。(当店では彫り物(白木)の「雲」も扱っております。)

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「雲」
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金幣(きんぺい)

金幣とは竹や棒の先に金銀の紙垂(しで)を挟んだものです。ご神体の代わりに祈りをとおすものとしての意味合いが深いようです。

八足(はっそく)

神棚の前や下に置き、供物を載せる台として使用します。神社で使用されていたり、家での神祭の際に使われる事がございますが、普段はそう必要なものではありません。

以上、簡単な説明ですがご自宅の神棚や置けるスペースによって参考にして頂ければと思います。


神棚の設置④ お札について

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